中古住宅選びについて 書こうと思います。
こんにちはアスカ工務店 遠藤です。
工務店をやっている自分もよく、口にすることですが、コロナ禍の頃から
円安の影響もあり、建材費がバカ上がり、職人たちの手間も上がり
新築住宅の価格が3、4年前より、高額になり、一般的なサラリーマン所得で、住宅ローンを
組むことはかなり無理が、出てきました。
一応、建売住宅やローコスト住宅もありますが、やはり自分が住みたい家に
デザインや性能に興味のあるご家族は、どうしても建売住宅やローコスト住宅では
満足できないようです。
じゃあ、どうするの?
中古住宅? リフォーム?となりますが、まだまだ、一般的には
中古住宅は、古くて心配、雨漏? 劣化? 寒いし暑い?間取りが古すぎて
自分たちの生活に合わないというご意見が多いようです。
じゃあ、どうするの2?
当社も進めている、性能向上リノベーション。
こちらは、お客さんのご予算に合わせて、出来れば、家をスケルトン、柱や梁など
骨組みだけを残し解体し、一から耐震工事、断熱工事、間取りもお住みになる
ご家族に合わせてプランし直し、工事する事が出来ます。
でも、そのために一番大事なことは元になる中古住宅選び。
もし、ご実家があれば、工事できますが、ご実家でも家の内容は検査などで
しっかり知っておく必要があります。
今日はこのあたりは又、じっくり説明しますが、今回は中古住宅選びについて
書こうと思います。
ただ、内容は、今回は一般的に流通されている中古住宅の話にします。
ご実家ですと、もちろん共通点も多いですが、やはり家主さんの思いも
ありますので、一般的な中古住宅で考えていきます。
熊本地震時の木造住宅の被害状況では1981年以降の新耐震以降では大破など大きな被害は少ない。
まず、中古住宅の選び方で大事なのは?家の耐震について
1 木造戸建てで旧耐震を選択する場合は耐震改修工事を必ず行う
2 木造戸建てで2000年5月以前の物件を選択する場合は耐震診断を行う
ここで言う旧耐震とは1981年5月以前の建物を指します。
1981年6月に建築基準法が大きく改正され、国がそれ以前の建物を既存不適格住宅と
位置付けているためです。
なので、1ですが、耐震改修工事が現実的な費用で実施できる(とは言え旧耐震は高額になります)
木造戸建てで旧耐震を選択する場合は、耐震改修を前提にしなければなりません。
続いて2ですが、建築基準法は改正を繰り返しており、耐震性に関する規定も大きな
地震被害が発生すると改正されています。
2000年6月に阪神淡路大震災の教訓を踏まえて耐震性に関する規定が改正されていますので、
新耐震物件であっても2000年5月以前の木造戸建てを選択する場合は、耐震診断を実施し、
必要に応じて耐震改修工事を行う必要があります。
以上が住宅購入時に検討する耐震性の基本的な内容になります。
ちなみに木造住宅の耐震性でいうと、耐震診断の結果は数値化され、1.0が基準値となります。
(1.0を上回れば基準をクリア)
1.0が上限ではないので、1.25、1.5とより高い数値が出ればそれだけ耐震性が高いと判断できます。
また、住宅性能表示制度における耐震等級も似たような考え方で、耐震等級1が耐震診断結果に
おける1.0相当、耐震等級2が1.25、耐震等級3が1.5相当と言われます。
より高いレベルの耐震性というのは、1.0で満足するのではなく、1.5を目指すという判断になります。
大事なことは、繰り返しになりますが、もちろんある程度、耐震性が担保されている、
1981年以降に建てられた、新耐震基準の家を選ぶことですが、最初書いたご実家の家もそうですが、
まずはしっかり設計士による耐震診断をすることです。
耐震診断をして、その家の地震に対する強さを知り、弱い場合は、耐震計画を行い
それと合わせて、ご自分たちの家族に合わせた間取りを考え、予算を出し
工事していく。
基本はここですね。
性能向上リノベーションもそうですが、まずは耐震診断、耐震計画は当社も
できますので、お問い合わせください。
能登地震被害状況(自分が能登半島に視察に行った時に撮った写真)
同じ地域でも比較的新しい、おそらく新耐震基準住宅は無被害の家が多い