中古木造戸建てを検討する際に一般の方が不安に感じる要素として住宅性能が挙げられます。
こんにちはアスカ工務店 遠藤です。
何回か、このブログでも書いていますが、
中古木造戸建てを検討する際に一般の方が不安に感じる要素として住宅性能が挙げられます。
新築に比べると安く購入できるものの、中古住宅なので中古だから致し方ない部分もあり、
ある程度のリスクは許容しなければならないのかな?と思うと思います。
今回は中古木造戸建てを検討する上で知っておきたいことについてご説明いたします。
特に気にしたい家の性能、状況は?
1 耐震性能に関すること
2 劣化の軽減に関すること
3 断熱性能に関すること
4 高齢者等への配慮に関すること
など
最近は省エネ性能とも言われる 3 断熱性能に関すること」が注目されていますが、
この中で最も優先度が高いのは 1 耐震性能に関すること」です。
後、重要なことは、劣化の軽減に関することです。
まずは、築年数を確認することですね。
物件探しが始まると、築年数が気になってきます。
劣化の度合いは皆さまの認識とそれほど違いはなく、分かりやすく表現すると、
「古ければ古いほど劣化している可能性が高い」となります。
ただ、これではあまり意味がないので、ここでは築年数が古ければ古いほど改修費用が
高額になると整理しておきます。
続いて耐震ですが、こちらは建築年月で明確に区分ができます。
1981年5月以前…旧耐震
1981年6月以降…新耐震
2000年6月以降…現在の基準
分かりにくいのでご説明します。
耐震性についてはまず「新耐震」「旧耐震」という区分があります。
1981年6月の建築基準法改正では、建物の強さに関する要素のうち影響が大きな
「壁の強さ」に関する基準が改正されましたので、「新耐震」「旧耐震」では
建物の強さに大きな違いがあります。
余談ですが、国は「旧耐震」の物件を既存不適格住宅と位置付け、
何かしらの改修工事が必要な建物という取り扱いになっています。
国や自治体による耐震診断・耐震改修の補助制度などが運用されているのは
このためです。
(上記の写真は、能登半島地震の半年後に自分が視察して写した写真です。)
話を戻します。
「新耐震」なら大丈夫かと言われると、そうともいい切れません。
1995年の阪神淡路大震災や2016年の熊本地震などの大きな地震で、
新耐震で建築された建物でも被害が見られるからです。
阪神淡路大震災の教訓を受け2000年6月に建築基準法が改正され、
この基準が現行基準となります。
これらのことは、基本同じと考え、耐震診断、耐震計画、耐震工事
必須だと思います。
そして、その前に大事なことがあります。
それは中古の家の内部を検査する建物状況調査「インスペクション」
をすることです。家の内部、天井裏、床下を検査員が入って調査します。
特に劣化(シロアリ被害や雨漏りなど)を確認します。
売り物件は基本的に築年数が古くなればなるほど価格が安くなります。
そのため上記でご説明した「築年数が古いほど改修工事にお金がかかる」
ことを想定せずに物件探しを始めてしまい、気になる物件は見つかったものの、
いざリノベーションの相談をしてみると思った以上にお金がかかることが判明
することがあります。
一般的な不動産仲介会社は住宅性能に詳しくない会社が多いので、建築・リフォーム業者に
相談した方がより安心できると思います。
建築、リフォーム業者に相談する際に「既存住宅売買瑕疵保険に加入したい」
という条件を伝えておくと、この保険に沿った、物件提案や工事提案を
してくれるので、瑕疵保険の存在を忘れないようにしてください。
当社は前記にあるように、これからリノベーションされた家に、ご家族で
長く住むことを前提としたインスペクション、工事のご提案や見積、既存住宅瑕疵保険の加入を
前提とした、工事を進めていく予定です。
もし、何か気になること、お聞きしたいことありましたらお気軽に
お問い合わせください。